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フットサルハンドブック’96
フットサル・スーパーテク・ガイド
マリーニョのフットサルの技術

「フットサルはパスゲームです。 いかにパスが正確か?が勝負の分かれ目です。
11人制サッカーとのボールコントロールの相違点を中心にフットサル技術をご紹介します」

足の裏を使う−その1 「足の裏でボールを止める」
  • フットサルではパスを受けると敵がすぐにつめてくるので、パスを受
    けたときに足の裏でボールを止めることが大切です。
  • 足の内側などでボールを受けると、上手な人でも少しだけボールが
    足からはねかえり、敵にボールを奪われやすくなり、そのぶんボールに
    注意を払わねばならなくなります。
足の裏を使う−その2 「うしろ足の足裏でボールをキープ」
  • 相手がボールを奪いにきたら、後ろ足でボールをキープ。
  • それを足の裏を使ってやれば、ボールをみなくてもどこに
    あるかわかっているので、敵やまわりを見ることだけに集中で
    きます。
足の裏を使う−その3 「足の裏でドリブル」
  • ドリブルで前進するときにも足の裏を使います。足の裏を使ってリズム
    良くボールを運ぶ感覚です。
  • ドリブルが横に動くときも足の裏を使います。足の裏を使ったドリブルでボ
    ールがキープしやすくなります。
4 トーキックでシュート
  • フットサルが上手な人ほどボールをヒットするまでの距離が短く、
    短時間で蹴ることのできるト−キックを多用します。
  • 大きく足を引いて打つシュートは時間がかかります。
5 パスは転がす
  • 敵の頭を超えるパス以外、パスはボールを転がします。
  • イメージはスムーズに、滑るように、なめらかに運ぶように、です。
  • そのための蹴り方は個人差がありますが、一般的にはボールの真ん中を蹴ってください。
  • 浮いたパス、何度もバウンドするパスは味方が止めにくいためコントロー
    ルしにくく、次のプレーへスムーズにつながりません。

フットサル・タクティクス・ガイド
マリーニョのフットサルの戦術

「攻撃するときはいかに4人(味方)対3人、3人対2人、2人対1人
の数的優位の状態をつくるか。守るときはキーパーと連係して1人少ない状
態をキーパーとの役割分担で守りきるか。チーム全員が同じ考え方をもとに
いかに連係できるかが、フットサルのゲームのカギです」

1 基本的な攻守フォーメーション
  • 3人が横並びで攻撃のときは残りのフィールドプレーヤーが敵陣センターへ(A)、
    守備のときは味方陣営センターへ(B)位置するフォーメーションが一般的です。
  • (C)の2−2−1システムはあまりとりませんが、フットサルはこの3パターンの
    フォーメーションが基本です。 フォーメーション
2 スルーパスでスペースをつくる  その1「壁をつくる」
    壁をつくる
  • フットサルのコートは狭く、従って動かなければマークをはずすことができません。
    動きながらスペースをつくって、そのスペースに味方がきてシュート、 というパターンが基本。
    味方と次のプレーを考えてプレーするのがコツです。
  • スペースのつくり方の1つは、壁をつくる方法です。
    味方にパスを出したあと、自分をマークしていた敵を動かさないために腕を左右に 開くなどしてブロックします。
    とくにペナルティーエリア付近でのブロックは、 敵方もファール(とられたらPK)を恐れるために効果的です。
  • ブロックしているとき味方からのパスが返ってきたら、身体の回転に時間のかからない
    (写真方向では)時計まわりのターンが有効、敵はボールをとれません。
3 スルーパスでスペースをつくる  その2「スクリーン・プレイ」
  • 2対2になったとき、自分のマークしている敵ではなく、味方をマークしている
    もう1人の敵に向かってドリブルします。自分のマーカーはもちろん、味方のマーカーも
    自分に向かって来ますので、2対1の状態が瞬間的にできます。
    つまり自分の味方のマーカーの壁になるわけです(下図左)。
  • その瞬間、味方プレーヤーは自分の後ろをまわって自分の向きとは反対の側に出ます。
    そこへすかさずヒールキックでパスを出すわけです。
    味方は完全なフリー状態になります(下図右)。
壁をつくる
4 目線をそらして敵の逆をつき、守るときはボールと敵を同じに見る
  • もっと簡単なマーカーのはずし方は、目線の方向とパスの方向を別々にすることです。
  • 自分がパスするところと逆の方向を見る。これも1つのスペースのつくり方でしょう。
  • 一方、例えば敵方のコーナーキックやフリーキックのときには、ボールに対して
    正対せずに、必ず自分がマークする敵とボールの両方を見る体勢をとります。
5 守りは四角形の1/2つまり三角形スペース
  • 自陣内での守りは下図の三角形スペースとなります。
    すなわちコート全体でなく、限られた1/2の空間を優先的に防御してください。
  • コートの1/2に4人が集まって守り集中してください。

6 敵のコーナーキックを守る基本陣型
  • 敵側のコーナーキックに対しては、ゴールキーパーを扇の要として3人が大きな
    隙間なく弧を描いてポジショニングします。
  • 残りの1名は、ボールを上げて裏側におとされたときの守備を受け持ちます。
7 攻めてるときも守りのホケン
  • BからAにパスがでることによって、残りのフィールドプレーヤー全員が動きます。
    パスしたBはAの後方をまわって左側前へ進み、その近辺にいたCは
    ゴール左へと動きます。
  • このときAの後ろには誰もいなくなり、もし敵側にボールを奪われたときの守備体制が
    全くできていません。
    そこで先まわりしてDが自陣コートに戻ってくるわけです。
  • これを私はホケン(保険)と呼んでいます。
    逆襲されるとすぐにゴールされるのがフットサルなので、フットサルでは常に
    ホケンをかけていること、そして4人がフォーメーションを理解してそれぞれ
    同じに動くことがとても大切です。

マリーニョからのメッセージ 1

「フットサルを含め、サッカーは”身体のリズム”がいちばん大切です。
頭で考えないでも自然に身体が動いてできるようになるまで、繰り返し
練習してみて下さい。 もっと重要なことはサッカーは遊びだ、ということです。
技術がまだうまくなくても仲間と楽しくプレーする、ということがすべてです。
みなさん、楽しくプレイしましょう(遊び心を大切に)」

マリーニョからのメッセージ 2

「サッカーと同じでフットサルは、とても奥が深いスポーツです、
ここであげた戦術はほんの一例で、話し出したら一晩あっても足りないくらい、
さまざまな戦術パターンがあります。
そしてフットサルは11人制サッカーに比べてロングパスやヘディングが少ないだけで、
あとはすべて11人制と相通じるものがあります。
みなさん、ぜひフットサルを通じてサッカーの深さ、楽しさを満喫してください」


プロフィール
アデマール・ペレイラ・マリーニョ

  • 1954年3月23日ブラジル・ミナスジェライス州生まれ。
  • 18歳でクルゼイロ(ペロオリゾンテ市)とプロ契約。
  • 1975年、札幌大学に留学生として来日し、同サッカー部中心選手として活躍。
  • 1976年〜1980年、フジタ工業サッカー部のゲームメーカーとして、日本
    サッカーリーグ優勝(’77/’79)、天皇杯優勝(’77/’79)に貢献。日本
    リーグ、ベストイレブン2回(’77/’79)。
  • 1980年〜1981年に2年間「さわやかサッカー教室」の認定指導員として、
    セルジオ越後とともに全国の少年サッカー普及のために貢献。
  • 1982年〜87年、日産自動車サッカー部に在籍。チーム躍進の原動力とし
    て活躍。天皇杯優勝と日産サッカー部の黄金時代を築く。
  • 日本人女性と結婚し、現在2児の父として日本に在住。”VAMOS JOGAR
    FUTSAL「フットサルをやろう!」”をスローガンに1994年より日本での
    本格的活動開始。
  • 1996年スペイン・フットサル世界選手権・アジア予選のフットサル日本代表
    チーム・コーチ
  • 「2000年にはフットサルのプロリーグを創ろう!フットサルは日本人に
    ピッタリのスポーツ」と夢を語る。

この文章を雑誌から取りだしたものなので、
個人的な用途のみに使用してください。

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